【弔事】 キリスト教式

葬儀の香典・献花 カトリックでは花を供えませんがプロテスタントでは本来は生花の花輪や盛り花を贈るのが習慣です。最近では「御花料」として現金を贈ることが一般化してきました。花以外のもの、飲食物などは飾りません。

[ 現金を贈る場合 ]

〈金封〉
のしなし 十字架などがついた専用袋か白無地袋、
または
[東日本] 黒白5本結び切り
[西日本] 黄白5本結び切り
〈表書き〉
御花料 御霊前 御ミサ料(カトリック)
忌慰料(きいりょう)(プロテスタント)
姓名を書きます。
※ 香典袋に蓮の花の印刷されてないものを使用し
ます。
「御霊前」は宗派を問わず使っても構いません。

会葬御礼

〈掛紙〉
のしなし
[東日本] 黒白5本結び切り
[西日本] 黄白5本結び切り
または白無地(奉書紙・杉紙)
〈表書き〉
偲び草 志 感謝
本来お返しの風習はありませんが最近はお返しを
することが多くなりました。

追悼ミサ・記念式仏 式の法要にあたるのが、カトリックでは「追悼ミサ」、プロテスタントでは「記念式」です。 また、亡くなった日をカトリックは「昇天(しょうてん)記念日」、プロテスタントでは「召天(しょうてん)記念日」といいます。

< 追悼ミサ(カトリック)>

死亡した日から3日目、7日目、30日目、毎年の昇天記念日に追悼ミサを行います。追悼ミサは1年目以降の特別な決まりはなく、3年目や7年目などの昇天記念日に行います。

毎年11月2日を「万霊節(ばんれいせつ)」(死者の日)として、仏教のお彼岸のように教会でミサが行われますので、親類・知人が参列し、前日までに掃除しておいた墓に花を供えたり、家で祈ったりします。

< 記念式(プロテスタント)>

死亡して1ヶ月目の召天記念日に記念式を行います。それ以降は、特に決まりはなく、1年目・3年目・7年目などに記念式を行います。

〈金封〉
のしなし 十字架などがついた専用袋または
白無地袋十字架などがついた専用袋か白無地袋、
〈表書き〉
御花料 御ミサ料(カトリック)
忌慰料(プロテスタント)
姓名を書きます。

香典のお返し 本来お返しの風習はありませんが、三十日、五十日目の追悼ミサ(カトリック)、召天記念日(プロテスタント)の頃に仏式と同程度のお返しをする場合が多くなっています。

〈掛紙〉
のしなし
[東日本] 黒白5本結び切り
[西日本] 黄白5本結び切り
または白無地(奉書紙・杉紙)
〈表書き〉
志 偲び草 三十日(五十日)追悼会偲び草
喪主の姓名、または姓のみ書きます。

豆知識

神式の通夜祭から霊祭の流れは以下の通りです。

< カトリック>

  儀式 遺族 参列者
  ご逝去    
葬儀 通夜の祈り(集い)
葬儀ミサ
参列のお礼 参列(香典)
聖歌
追悼ミサ 三日目の追悼ミサ
七日目の追悼ミサ
三十日目の追悼ミサ  
一年目の追悼ミサ
毎年昇天記念日に追悼ミサ
参列のお礼

香典のお返し
参列

< プロテスタント>

  儀式 遺族 参列者
  ご逝去    
葬儀 前夜祭(前夜式)
葬儀式
参列のお礼 参列(香典・供花)
賛美歌
記念式 一カ月目の召天記念日に記念式  

毎年召天記念日に記念式
香典のお返し

参列のお礼
参列

※ キリスト教式では「香典」という言葉は使いませんが、ここでは仏式の香典にあたる弔慰金の意味合いで使っています。

通夜の祈り・前夜祭

仏式の通夜にあたるのは、カトリックは「通夜の祈り(集い)」、プロテスタントでは「前夜祭(前夜式)」です。カトリックには本来前夜祭はありませんが、最近はプロテスタントの前夜祭に準
じて行われるようになりました。

葬儀ミサ・葬儀式

葬式は、カトリックでは「葬儀ミサ」、プロテスタントでは「葬儀式」とよばれます。

< カトリック(昇天・帰天)>

聖書や聖典・使途伝来の教会を信奉して神父が司会のもと儀式を行います。

< プロテスタント(召天)>

聖書のみを認めて、儀式は聖書による祈りを中心として牧師の司会で行います。祭壇や祭式の重要性を認めない考え方なので、信徒であってもなくてもプロテスタントの教会で葬儀ができます。

献花の作法
参列する場合、仏教の「焼香」の代わりに、カーネーションなど茎の長い白い花を霊前に捧げます。
[キリスト教式]
キリスト教のしきたり
キリスト教では、祭壇の近くに花のほか、飲食物は一切飾りません。故人に対する弔意は生花の花輪を霊前に捧げることで表す習慣があります。花輪を贈るときは贈る側が夫婦であれば連名のカードをつけ、黒いリボンを結びます。プロテスタントでは名刺を伏せる習慣があるので、名刺を封筒に入れて添えるとよいでしょう。最近では、花輪の代わりに「御花料」として現金を贈ります。また、線香の代わりに白い花を捧げます。