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2023.2.21

デニム再生プロジェクト(7)縫製

MD本部バイヤー / 橋 祐介

いよいよ完成に近づいてまいりました。
第7弾は「縫製」についてレポートします。

前回、岡山県倉敷市児島のコトセン様にて
整理加工が施された生地は、島根県雲南市へ。
長年、国内外の高品質デニムの生産を手掛けている
木次ソーイングセンター様に
「縫製」をお願いしました。
前回(⑹加工)の1カ月後、本澤氏と訪問しました。

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縁結び大国として知られる
出雲空港から南へ、車で約30分。

創業50年間近の
木次ソーイングセンター様の工場では
過去には、誰もが知る世界的な
デニムブランドの生産も担われていたそう。
貴重なアーカイブの数々は見応えがありました。

工場では
山名代表取締役・清原取締役にお話を伺いました。
早速、縫製の工程へ。といってもデニムパンツの縫製は
約55(!)もの工程あるため
今回は代表的なフローをご紹介。


まずは、縫製の前準備から。
デニム生地のロールを〈レッドカード トーキョー〉で
使用するパターンに裁断していきます。
裁断は今も手作業で行っていること!
「手作業の方が小ロット生産にも対応しやすく、
何よりロスが少ない。手作業だと余分なスペースを
最大限狭めることが可能。その分、熟練の技が必要。」と、清原さん。
効率の時代であっても、自社ならではの技術を活かし、
生地を最大限活用されている様子が、伝わります。
ちなみにこちらの裁断は、
5年程従事してようやく1人前とのこと。
職人技に見惚れてしまい、我々一同、
最初の工程で相当時間を押してしまいました。笑

生地のカット後は、いよいよ縫製。
約55工程の、大きなフローは以下の5つ。

1 小物パーツの縫製
2 前身頃の縫製(右前と左前を別々に縫製し、合わせる)
3 後身頃の縫製(右後と左後を別々に縫製し、合わせる)
4 2と3を合わせる
5 付属品を取り付け最終仕上

小物パーツの縫製では、コインポケットや
フロントのZIPなどから縫製をしていきます。
後ろポケットは専用プレス機で形を整え、一気に縫い上げます。

その後は、遂にデニムパンツ本体へ。
職人の方々の流れるようなミシン捌きで
瞬く間にパンツが形作られていきます。
特に難易度が高いのは
「前身頃と後身頃を合わせる箇所」と
「ベルト部分の縫製」とのこと。
(デニムパンツならではの、チェーンステッチやリベット打ちなどに注目!)
是非こちらの動画からご覧くださいませ。

最後は1点ずつ職人さんの目視で検査を行います。
縫製にミスがないか、糸が飛び出ていないか、
品質に間違いがないかのチェックです。
最終、針の混入がないことを確認したら、工程終了。
次は、デニムパンツとしての付加価値を高める
「後加工」のため、岡山県井原市に送られます。
最終段階を担っていただくのは、西江デニム様。
続きはまた次回お楽しみに!

BUYER HASHIS  PROFILE

橋 祐介 / バイヤー

橋 祐介 / バイヤー

古着屋でのアルバイトに没頭した学生生活の後、特選(ラグジュアリーゾーン)のバイヤーと兼務で、本プロジェクト担当。名画座と純喫茶が好き。

岡田 ひかり / 化粧品バイヤー

岡田 ひかり / 化粧品バイヤー

化粧品の自主編集売場を担当。もんじゃ焼きが好き。趣味はクラシックバレエ。人生もバレエもバランスが大切。