毎朝食べるバタートースト、仕事帰りに食べたラーメン、何でもない日にさっと作った丼。
あまりにも日常に溶け込んでいて気づかないけれど、主食は日々の根幹を支える縁の下の力持ちといえるでしょう。何にでも合う柔軟性を持つ主食たちは、いろんなテイストに合わせながら、ふだんは引き立て役に徹しています。
今回は、そんな主食にスポットライトを当てて選書を行いました。わたしたちにとって、主食とは何なのか? 日本中で、そして世界中で親しまれる米、パン、麺を巡り、その秘密を探る本たちを集めました。おいしい食べ方や調理法を発見してみたり、意外と知らなかった起源を紐解いてみたり。新たな発見があるかもしれません。
ダイエットで炭水化物を控える人も増えているなか、お腹いっぱい食べることの幸せと尊さを、こんな時代だからこそ思い出したい。そんな思いも込めて、主食たちに光あてる本たちを紹介します。
●展示場所:本館1F GRAND PATIO
展示期間:2022年8月1日〜11月30日
おなかがすいたら、おなかを満たす。人間の生き方がどれほど多様化しようと変わらないのがこの「食べる」という営みです。今や私たちが共通項として語れる数少ないテーマのひとつかもしれません。食に関する本はとりわけ愉快なものが多いですが、その反面、どこか本質をついているようにも感じられるのは、「食べること」が私たちの命の源泉であり、健やかな心と体で毎日を生きていくために欠かせないものだからでしょう。お腹がいっぱいになったときの幸せは、この不確かな時代に自分を安定させ、前を向くためのエネルギーとなってくれます。
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